ペットボトルのプラスチックは飲み物に溶け出すのか?

レビュー

軽くて持ち運びも便利なペットボトル。

私も毎日のように使っています。

しかしペットボトルの材料であるプラスチックは人工的に作り出したもの。

自然のものではありません。今回紹介するのは気になる私達の体への影響です。

結論

結論を先にいうと、ペットボトルのプラスチックは飲み物に溶け出す可能性があります。

が、短期的な摂取による健康への悪影響は今の所報告されていません。

ペットボトルの原料であるポリエチレンテレフタレート(PET)は、熱や酸に弱い性質があります。

そのため、ペットボトルに入っている液体が熱い場合や、酸性の液体である場合、プラスチックが溶け出して液体に混ざる可能性があります。

また、ペットボトルを製造する際に使用される添加剤も、溶け出す可能性があります。

例えば、PETの製造にはアンチモンが添加されることがあります。

アンチモンは、PETの結晶化を促進する効果があります。

しかし、アンチモンは微量ながらも毒性があるため、ペットボトルに溶け出して液体に混ざると、健康への影響が懸念されます。

どのくらいの温度の液体を入れたら溶け出すの?

ペットボトルの耐熱温度は、一般的に70~80℃程度と言われています。

そのため、70℃以上の液体を入れると、プラスチックが溶け出す可能性があります。

じゃあ自動販売機やスーパーで売られているものを買えば大丈夫だと思ったらちょっと待ってください。

また、液体の酸性度も、溶け出す量に影響します。

酸性の液体は、プラスチックと結合しやすいため、溶け出す量が多くなります。そのため、酢やレモン汁などの酸性の液体を入れると、注意が必要です。

まとめると、以下の温度や液体を入れると、溶け出すリスクが高くなります。

  • 熱湯やお茶、コーヒーなどの熱い飲料
  • ジュースや炭酸飲料などの酸性の飲料
  • 酢やレモン汁などの酸性の調味料

ただし、これらの温度や液体を入れたからといって、必ずしも溶け出すとは限りません。

溶け出す量は、ペットボトルの品質や、液体に触れている時間、周囲の温度などによっても異なります。

より安全にペットボトルを使用するためには、以下のことに注意するとよいでしょう。

  • ペットボトルに入っている液体を、長時間保存しない。
  • ペットボトルに入っている液体が熱くならないようにする。
  • 酸性の液体は、ペットボトルに入れない。
  • 電子レンジで加熱するときは、耐熱ボトルを使用する。

備蓄用の倉庫や屋外で保管している場合は大丈夫なのか?

いつ起きるかわからない災害対策として、備蓄している方も多いですよね。

我が家でも備蓄していますが、家の中の保管スペースに置くのは、スペースがあまりにもったいないので、屋外の倉庫(イナバ物置のような簡易なもの)に飲料水などを保管しています。

しかし夏場には40度くらいになるため、未開封といえども心配なところ。

結論としては、溶け出す可能性はゼロではありません。

ポリエチレンテレフタレート(PET)は、熱や紫外線に弱い性質があります。

そのため、常温保存や、直射日光が当たるような場所で長期間保管すると、プラスチックが劣化しやすくなります。劣化したプラスチックは、溶け出す量が多くなる可能性があります。

また、酸性の液体は、プラスチックと結合しやすいため、溶け出す量が多くなるため、ジュースや炭酸飲料などの酸性の飲料を常温保存したり、直射日光が当たるような場所に保管したりする場合は、さらに注意が必要です。

災害時は、そんなこと言ってられるかー!という状況になるため、あんまり考える必要はないかもしれませんが、長期保存した飲料水などを子供に与える際は気に留めておくのも良いかもしれません。

実際に健康に悪影響を与えた事例は?

実際に、ペットボトルから溶け出したプラスチックや添加剤が、健康に悪影響を及ぼしたという報告は、これまでのところありません。

しかし、長期的な摂取による影響については、まだ十分に解明されていません。

どんなことに気をつけたらいいの?

ペットボトルから溶け出すプラスチックや添加剤の量を減らすためには、以下のことに注意するとよいでしょう。

  • ペットボトルに入っている液体を、長時間保存しない。
  • ペットボトルに入っている液体が熱くならないようにする。
  • 酸性の液体は、ペットボトルに入れない。

また、ペットボトルの使用を減らすことも、プラスチックや添加剤の摂取量を減らすことにつながります。

たとえば、マイボトルや水筒を持ち歩いて、ペットボトル入りの飲料を買わないようにするとよいでしょう。

おすすめのマイボトルについては次の記事で紹介しています。

では紙パックの飲み物は?

紙パックは、ペットボトルと比較して、健康への悪影響が少ないといわれています。

紙パックは、紙とアルミ箔、プラスチックの3層構造でできています。

紙は、熱や酸に対して比較的耐性があるため、ペットボトルのように溶け出すリスクが低いと考えられます。

また、アルミ箔は、酸に対して高い耐性があるため、紙パックに入っている飲料が酸性の場合でも、プラスチックのように溶け出すリスクが低いと考えられます。

ただし、紙パックに使用されるプラスチックには、BPA(ビスフェノールA)が含まれている場合があります。

BPAは、内分泌かく乱作用がある可能性があるため、健康への悪影響が懸念されています。

また、紙パックは、ペットボトルよりも製造コストが高いため、価格が高くなる傾向があります。

このように、紙パックは、ペットボトルと比較して、健康への悪影響が少ないと考えられます。

まとめ

長期的に使い続けると健康への影響が出る可能性はあります。

ただ、それ以上に軽くて水漏れもせず、値段も安くて便利なのことは間違いありません。

健康に気を使いすぎるとしんどくなるので無理のない範囲でペットボトルからマイボトルや紙パックへ移行していければ健康にも地球にも優しいですよね。

できることからゆっくりやってみましょう。

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